原稿制作行程

風童にとって初のデジタル作業導入作品となったバイキングス。
漫画を描く人によって原稿の描き方は様々だと思いますが
風童はどのようにして描いていたか
作業レイヤーが残っていたページを例に、作画行程をご紹介します。

サムネイルをクリックするとページが拡大します。

原稿用紙に下描きを描きます。

ペンタブで直接パソコンで描画しないのは、紙にインク+ペンで描くほうが好きだからです。単純に、そういう理由です(^_^;)

下描きを描いたら、背景や指定を入れる際のアタリにするため、いったんこれをスキャナで読み込みます。

直接パソコンで描いてる方からすれば面倒な作業ですが・・・

ペン入れをします。

そして消しゴムをかけ、線画だけにして、これをスキャナで読み込みます。

先に読み込んでおいた下描きとレイヤーで重ねます。

この下描きレイヤーをアタリにして、背景を描いていきます。

自転車のデータを読み込みます。

自転車は3Dデータで基本的な形を作ってあるので、アタリにあわせてグリグリ動かして位置を決めていきます。

自転車の位置や大きさを合わせて、ページ中のすべての自転車を入れていきます。

こうして基本的な自転車のデータを用意してあるおかげで、自転車の作画効率が飛躍的に上がり、人件費と時間の削減に繋がりました。

バイキングスの基本スタッフは2人でしたが、この3Dデータがなかったら、あと3人は必要だったでしょう。そんなに人件費使ってたら大赤字です(泣)

厳しい条件の中で、少人数で大変な仕事をこなしてくれたスタッフに、本当に心から感謝です(涙)

自転車の3Dデータをテンプレートにして、細かい所やタッチ等を描き加えていきます。

自転車の固体によっていろいろ形が違うので、この作業はしっかり手で描いていかないといけません。

ヘルメットを入れます。

ヘルメットは膨大な種類があるので、とても3Dデータを作ってる余裕はありませんでした。

というわけで、ヘルメットは手描きです。

背景を入れていきます。

場合によりますが、大抵この段階で背景のトーンも同時に入れていってしまいます。

背景を入れ終われば、もう下絵レイヤーはいりません。

ただし、あくまで非表示にするだけ。

最後の仕上げやチェック用に、下描きレイヤーはいちおう捨てずに残しておきます。

仕上げにキャラの影、書き文字、効果線等を入れていって1ページ完成です。

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